水戸藩工【勝村正勝】典型出来の名品短刀

貴重刀剣 見事な柾目鍛えに砂流しかかる互の目乱れ刃

献上品生ぶ無銘 時代水戸ハバキ 初代徳勝の子


■コメント■
ご覧いただきありがとうございます。

日本美術刀剣保存協会の貴重刀剣認定書にて
『水戸正勝』の極めがなされた生ぶ無銘の短刀です。

正勝は名を彦三郎といい天保8年に常陸国に生まれ、
嘉永2年に初代徳勝に入門したのち師と共に江戸に上って
細川正義・固山宗次・石堂是一と名だたる巧者達の元で学び
各伝法を修めて優品を鍛えた幕末の水戸きっての名工です。

後年には師・徳勝の婿養子となって勝村姓にあらため
明治2年より水戸藩工に取り立てられて二人扶持を給せられ、
徳勝の代作代銘を務めるなどその技量を遺憾なく発揮しました。

作風は師伝である柾目鍛えに直刃を焼いた大和伝のほか
沸・匂の深い湾れに互の目足入りの華やかな作域を得意とし、
水戸藩が重視した刃味と強靭性でも最高の評価を受けています。


本作は愛刀家様により秘蔵された初めて世に出る一振、
貴重刀剣認定書が付属した『正勝』極めの典型傑作短刀です。

献上品と見られる生ぶ無銘で気品溢れる振袖形の茎となり
身幅尋常で重ねやや厚く健全な体配に実用の美を宿しています。

徳勝一派に於ける最大の特色である強靭に錬れた柾目肌が
総体に美しく肌立って地沸微塵に厚くついて頻りに地景入り、
刃文は低く焼出して腰高な互の目が連なる華やかな乱れを焼き
匂深く細かに沸づいて長い砂流し・沸筋かかり地刃が冴えるなど、
各伝法に通じた正勝の圧倒的な技量を示した珠玉の名品です。

時代ある水戸ハバキが水戸藩の名家に伝来した歴史を窺わせ、
地刃の作域や茎仕立からも徳勝一派の作であることは明白であり
現行の鑑定審査でも同等以上の極めがつくことは確実と思われます。


師・徳勝と共に水戸藩工を務めた名工『正勝』極めの貴重刀剣、
柾目鍛えに乱れ刃を焼き上げた傑作名品短刀を末永くご愛蔵下さい。


ご不明な点などございましたらお気軽にご質問下さい。

■詳細■
◇◆ 寸法 ◆◇

刃長：25.4cm 元幅：2.55cm 先幅：1.92cm

元重：0.68cm 先重：0.45cm 反り：0.3cm 目釘孔：1個

（素人採寸につき多少の誤差がある場合がございます）


◇◆
・刃切れ等の大きな欠点は見当たりません。
・多少のヒケや鍛え等はご容赦下さい。
・古物にご理解をいただき神経質な方は入札をご遠慮下さい。
・各所、画像にてご判断いただき不明な点はご質問下さい。

■